指導方針

サッカーをはじめとするスポーツ全般において、6歳から12歳の小学生時代は『ゴールデンエイジ』と呼ばれる年代です。 そして、私たちは、サッカーにおける最も重要な3つの要素である 『ボールコントロール(技術)』、 『ブレイン(判断力)』、 『ボディーバランス(身体能力)』 の基礎をこの年代で確実に身につけて、次のステップ(ジュニアユース)につなげたいと考えています。
もちろん、決められたルールの下でゲーム(試合)を行い、勝敗を決めることがスポーツである以上、「試合に勝つ」ということはチームの目標の1つです。 しかし、私たちは、試合に勝つことがすべてではなく、その内容が重要だと考えています。サッカーを通じて、一生懸命やる気持ち、思いやりの心、そして、フェアな精神も伝えたいのです。

ゴールデンエイジについて

ゴールデンエイジの年代では、腰や膝、足首などの間接部分に硬さがありません。また、筋肉も未発達です。 そして、思考力も柔軟で、固定観念がなく、自由な発想ができる年代でもあり、判断力を養う大切な年代でもあります。 サッカーの技術は、自転車に乗るのとよく似ていて、この少年期に取得してしまえば簡単な技術も、年を取るごとに段々と難しくなってしまうのです。 逆に、この年代で習得した技術は、失われにくいという点も自転車によく似ています。 その一方、戦術能力は、プレーを続ける限り、ずっと向上し続けるものです。それは、経験を重ねることで向上する要素だからです。
サッカーの指導で、「少年時代」、すなわち、ゴールデンエイジが非常に重要だといわれるのは、そこに理由があるのです。 この年代では、ボールコントロールの技術を身につけることが最も大切で、ゴールデンエイジの年代を如何に過ごすかによって、今後のサッカー人生に無限の可能性を見出すことができるのです。 そして、指導者の指導方針は、その可能性に大きな影響を及ぼします。 ですから、私たちコーチング・スタッフは、責任を持って指導に取り組み、日夜勉強に励んでいます。

試合について

サッカー協会や少年サッカー連盟などの公式機関が主催する公式戦のほかに、限られたチームによるプライベートな大会など、タイトルのかかっている試合が年間に何回かあります。 この試合がある意味「本番」といえる試合になります。そして、本番でなんとかいい結果を出すために手っ取り早い方法のひとつは、とにかく練習試合を沢山やることです。試合慣れして、経験を積むことで、試合巧者になり、結果として、チームは強くなります。
しかし、我々は、この方法を選択しません。選手たちのピークは、今ではないからです。
決して豊富とはいえない選手層を技術的・体力的に未成熟の選手で何とか埋めて、試合を重ねる...。確かに試合に勝つようになりスキルアップしたような気がしますが、それはチームが強くなっただけで、決して巧くなったわけではないのです。 選手のキャリアは、中学、高校、大学、社会人と先があり、試合という経験を得るチャンスは、まだまだ沢山あるのです。
したがって、私たちは、今しか得られない技術の習得を優先すべきと考えます。ジュニアの年代では、試合に慣れるための試合を何回もやるよりも、技術を習得するための練習に励み、練習の成果を試すために試合をすれば十分だと考えています。